“悔しさ”を超えて

今年の2月から2ヶ月に1回、東京・恵比寿を会場に開かれた「久野塾 第7期ダイアログ塾」が、昨晩修了しました。全6講、何とかフル参加で終えることができました。今回、修了した仲間は自分を含めて9名です。

これまで、東京に行くのは1年に1回程度だったのに、2ヶ月に1回通うこと自体、自分にとって高いハードルでした。

 しかし、5月末に退職し、その後は起業が控えていたこともあり、“経営者としての新しい自分”を生み出すためにも思い切って入塾を決意しました。

その塾の内容は、至ってシンプルです。与えられたお題について、参加者に向けて10分間プレゼン。それに対する意見や感想を聞きながら会場の皆さんと「対話」をし、さらに深く学び合うという感じです。

ちなみに、6回のお題は以下の通り。

①2月:真のリーダーシップとは何か
②4月:ビジョンとは何か
③6月:ブランディング
④8月:ソリューション
⑤10月:イノベーション
⑥12月:ROI(投資対効果)

しかも、各お題には「自分なりの定義」や「どう行動し、それを実現するか」という3つほどの質問が設定され、それについて論じました。

何となく聞き馴れた言葉ですが、意味を調べ、自分なりの見解を“分かりやすく伝える”となると、一気にハードルが上がります。

実際には、プレゼンの本番はハンパじゃありませんでした。プレゼン後の30分に及ぶ質疑応答では、参加者(特に理事の皆さん)から“愛情たっぷり”の質問や意見が容赦なく向けられます。「いいプレゼンでしたよ~」というお褒めいただくこともたまにありましたが、それ以上に「そんな甘い考えじゃ、経営者にはなれない」、「何を言いたいのか、意図が全く伝わらない」、「北見やオホーツクの自慢話をする場所ではない」、「あなたは、自分の課題から逃げている」、「妄想ばかりで、具体性に欠ける」、「あなたがこれからどうなるか心配だ」などなど、思い出すだけで気分が重くなるご意見が脳裏にこびりついています。

毎回、帰りの羽田空港は重~い気分でした。「なんで、高い受講料を払って遠くから参加しているのに、大して知らない人からあんな言われ方されるのか?」と何とも言えない“悔しさ”がこみ上げ、ムカムカすることの方が多かったと思います。

ところが不思議なことに、現実に戻って数日経つと自分の気持ちに変化が現れました。「もしかしたら、自分の伝え方が足りなかったのでは」、「確かに、勉強不足のまま臨んだ自分にも問題があった」、「次回は、あんな感じで伝えてみよう」と改善策を探すようになっていたのです。そして、今回共に挑んだ仲間との関係も深まり、一体感のようなものが不安な背中を後押ししてくれました。

さて、昨日の最終回。お題は「あなたは久野塾に何円投資したのか?」、「久野塾での最大のリターンや経済的価値は?」、「そのリターンを実現するために、どんな行動をするか?」でした。まさに、「第7期 ダイアログ塾」の総仕上げです。

自分の久野塾での最大のリターンは、会社(次の一手)の「10年設計図」を作れたことです。

細かい計算式は書きませんが、投資額約40万円は、この1年のダイアログ塾で8倍近い340万円以上の価値を持ったと思っています。さらに(ここからはほぼ妄想ですが)、引き続き学びながら塾関係者との繋がりを強めることで、5年後には“1129億円”の価値を持ち、“地域を変える大きな力を生み出す”という結論になりました。これだけの資金があれば、第一次産業などを悩ませる“働き手不足”の問題、AI技術を生かした新たな産業の創出、オホーツク地域のブランドを世界に流通させるための物流システムの構築などなど、様々な効果が期待できます。

実際、この塾で出会ったのは、世界各地に拠点を持つ企業の役員やリーダーであったり、業界のスペシャリストとして活躍する方々ばかり。もっと具体的に研究を重ねれば、決してただの妄想ではありません。これまで、中小企業団体の職員だった関係もあり、どこか大企業を対比するように見てしまっていたのですが、それ自体を考え直す必要があると思っています。むしろ、連携できることは手を取り合って、相乗効果を目指すことも視野に入れた方がいいと思うようになりました。

何事もそうですが、修了してからが本当のスタートです。

自分は、3つの行動目標を掲げました。

①1ヶ月のうち1週間程度は東京で過ごし、あらゆる情報に触れながら、人や企業との繋がりを強化する。

②東京での情報や経験をもとに、オホーツク地域に「次世代型ビジネス」を生み出すための場をつくる

③久野塾で引き続き学びながら、オホーツクと東京の連携を強める新たなビジネスモデルを構築する。

です。上記3つが蓄積されてこそ、(株)次の一手で掲げている「企業情報のインフラづくり」に繋がるのだと思います。また、かなり魅力的なオホーツク地域なので、グローバルな情報、企業、人々が行き交うようになれば、もっとステキなエリアになると信じています。久野塾での経験を通し、「妄想が現実になるかもしれない」という手応えを感じました。

しかし、一人では限界があります。

実際、多くの方から「あなたには、ビジネスパートナーが必要だ」という指摘をいただきました。確かに、自分だけ突っ走っていても始まりません。でも、パートナーは誰でもいいわけではない。ガッチリと「志」で繋がった方と仕事がしたいです。一方的な長文ですが、「何か面白そうだ!」と可能性を感じていただける方がいたならば、きっと何かのご縁だと思うので、後ほどじっくりお話しさせていただきたいです。

“悔しさ”をたっぷり味わえたからこそ、修了できたことがとても嬉しく、自分に自信を持てた久野塾。しかも、地域を力強く変えるための“新たなパワー”を生み出すかもしれません。

※写真は、昨日のプレゼンに対する感想などが書かれた参加者から私へのメッセージカードです。様々なご意見、あ~ありがたい。

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