SUPPORT STORY / 支援実績
農作業の負担を整理し、設備投資の計画へ。


一人に集中する農作業と繁忙期の負担を整理。ロボットトラクターを用いる作業の連携と、農業経営の改善に向けた計画を具体化しました。
1.農繁期の運転が、一人に集中する
北海道で複数の畑作物を育てる農場では、家族や必要時のパートで作業を支える一方、トラクターの運転は主に代表者一人が担っていました。播種の時期には整地や種まきが重なり、限られた期間に長時間の運転が集中します。冬場の仕事が少ないため通年雇用には踏み切りにくく、人員を増やすだけでは解決しにくい課題でした。将来の農地拡大も見据え、まず運転者一人の負担を軽くできる作業体制を考える必要がありました。
2.買い替えを、作業体制の見直しへ
使い続けてきたトラクターには、経年による故障や部品調達の不安もありました。ただし、同じような機械へ買い替えるだけでは、運転者が一人という制約は残ります。そこで検討したのが、有人トラクターとロボットトラクターを連携させる方法です。機械を大きくして一度に作業する幅を広げる方法とも比較し、既存の作業機を生かしながら、二つの工程を並行して進める計画へ整理しました。設備の更新を、仕事の進め方を変える投資として位置づけています。
3.2台の役割を、作物ごとに具体化
具体的には、ロボットトラクターが整地を進め、その後を有人トラクターが播種するなど、工程を分担する構想です。麦、豆類、馬鈴薯などは必要な作業が異なるため、一律に効率が上がると説明するのではなく、作物ごとに工程を整理しました。作業幅や走行速度、旋回、種子や肥料の補充にかかる時間まで分けて試算しています。どの作業をどちらの機械が担うのかを示し、現場での使い方が具体的に伝わる計画へまとめました。
4.省力化の根拠と、安全な運用を示す
作付面積を踏まえた計画では、播種期のトラクター運転者の拘束時間を約43%削減できると試算しました。これは農場全体の労働時間や、実施後の成果を示す数字ではありません。試算条件と対象の作業を明確にすることを重視しています。また、ロボット任せにするのではなく、操作研修や安全上の注意事項の確認、実際の畑での試運転も計画に含めました。効率だけでなく、監視と確認を前提に運用する流れも整理しています。
5.省力化から、農場の将来像を描く
運転の負担を減らした先には、栽培管理へ時間を配分し、収益性を考えた作付けや将来の農地拡大を検討する構想があります。事業計画書の具体的取組、将来展望、会社全体の数値計画をつなぎ、ロボットトラクターが経営の中で担う役割を整理しました。支援では、機械の先進性だけを強調せず、現場の課題と作業の変化、継続的な経営の方向性を結びつけることを大切にしています。人手の制約に向き合うための、農場全体の計画です。
各事例の事業・設備導入・運用の主体は支援先企業です。ここでは事業計画づくりの支援過程をご紹介しています。数値は事業計画に基づく試算であり、実際の効果は導入・運用状況等により異なります。導入後の実測成果を示すものではありません。
